群青の月
◇Side‥柚葉
【Side‥柚葉】
開いた携帯の充電の残量が少ない事に気付いたのは、夕方になってからの事…。
あの後、あたしがシャワーを浴びている間に、母は出て行ったみたい。
だから、ついホッとして、髪も乾かさずに眠ってしまっていて…
そのままずっと寝ていたあたしは、ついさっき汗だくになって目が覚めた。
体を動かすのがすごく億劫で、無造作に置いていた携帯にダラダラと手を伸ばして時間を確認したのが、まだほんの数秒前の事…。
そして、すぐに充電が無い事を知り、眉を寄せながら大きなため息を漏らしてしまっていた――…。