群青の月
真夜中のベッドルームで眠る冬夜を、じっと見つめる。


ずっと起きているから目がこの暗闇にも慣れて、彼の顔はある程度は鮮明に見えていた。


冬夜は、どうしてあたしの面倒を見ているんだろう…。


最初はお金さえ手に入ればいいと思っていたし、再契約をした直後もただ利用するだけのつもりだった。


だけど…


今は、冬夜にとってはメリットの無い関係にいつも疑問を抱いていて、本当は彼への猜疑心も消えてはいない。


だから、そんな冬夜に助けを求めてしまった自分自身の行動にも、不思議な気持ちでいっぱいだった――…。


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