群青の月
「……ぇ。ねぇ、ちょっと……。ねぇってば!」


不機嫌な声に意識を引っ張られて重い瞼を開けると、柚葉が下から俺の顔を覗き込むように見ていた。


「……ん?どうした?」


寝ぼけ眼の俺は、掠れた声で訊きながらも目を閉じてしまう。


「苦しい……」


「うん……?……どっか苦しいのか!?」


柚葉の言葉に一度反応した後、すぐに目を開けた。


慌てる俺に、彼女がため息混じりに眉を寄せる。


「……アンタが力を入れ過ぎてるからね」


「え?……あぁ」


呆れた表情の柚葉に安心して、苦笑いを零した。


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