群青の月
あたしには履歴書に書くような肩書は無いし、ましてや世間には通用しないような事を副業にしている訳で…。
だからと言って、それをダメだと思った事は無いけど、わざわざ自(ミズカ)ら告白するような事じゃない。
だから、このまま黙っているつもりだったのに…
「……聞いてるのかよ?」
少しだけ不服そうな顔の冬夜を横目に、ついついため息が漏れた。
何だか黙っているのも面倒になって、視線は夜空に向けたままで唇を動かす。
「……この体、売ってるの」
あたしが発した言葉は、淀んだ夜空に吸い込まれるように消えた――…。
だからと言って、それをダメだと思った事は無いけど、わざわざ自(ミズカ)ら告白するような事じゃない。
だから、このまま黙っているつもりだったのに…
「……聞いてるのかよ?」
少しだけ不服そうな顔の冬夜を横目に、ついついため息が漏れた。
何だか黙っているのも面倒になって、視線は夜空に向けたままで唇を動かす。
「……この体、売ってるの」
あたしが発した言葉は、淀んだ夜空に吸い込まれるように消えた――…。