群青の月
ソファーに座る柚葉を横目に、チェストの上に置いていた財布から三万円を抜き出す。
すると、彼女は俺の行動を見透かすようにため息をついた。
「いらないから」
キッパリと断られた事で行き場を失くしたそれを、つい強く握ってしまう。
「……でも、約束だろ?俺達は契約してるんだから」
平静を装いながら返す俺の心に、不安が過ぎる。
だって…
俺達を繋ぐ物は、やっぱり今も金だけしか無いから…。
柚葉がこれを受け取らない事は、契約破棄を予感させる。
そんな俺を余所に、彼女が眉を寄せた。
すると、彼女は俺の行動を見透かすようにため息をついた。
「いらないから」
キッパリと断られた事で行き場を失くしたそれを、つい強く握ってしまう。
「……でも、約束だろ?俺達は契約してるんだから」
平静を装いながら返す俺の心に、不安が過ぎる。
だって…
俺達を繋ぐ物は、やっぱり今も金だけしか無いから…。
柚葉がこれを受け取らない事は、契約破棄を予感させる。
そんな俺を余所に、彼女が眉を寄せた。