群青の月
同情をしているつもりは無い。


ましてや説教なんて物も、俺には出来るはずが無い。


だけど…


今抱えている感情を、上手く言葉にする事が出来ない。


それを隠すように黙ったまま、とりあえず咥えたタバコに火を点けた。


「同情し過ぎて言葉もない、か……」


そんな俺の様子を見ていた柚葉が、勝手な解釈(カイシャク)をして口元を緩めた。


その顔は笑っているはずなのに、酷く傷付いているようにも見えて…


突如(トツジョ)罪悪感に包まれた俺は、柚葉の目を見れなくなってしまった。


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