群青の月




心に抱いた感情があまりにも複雑過ぎて、ただ逃げる事しか出来なかった。



そんな風に目を背けてばかりいたあたしに明かされたのは、あの出会った日の事…。



ほんの少しだけ和らいだ不安が、張り詰めてばかりだった心の糸を緩ませた。



そして…


同時に、あたしに弱さを見せた時のあの笑顔が、胸の奥に焼き付いて離れなくなってしまったんだ――…。




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