群青の月
「そんなんじゃねぇよ」


その言葉の奥に動揺を含んでいた事を、柚葉は気付いていたのかもしれないけど…


「あっそ……」


彼女は興味が無さそうな表情でただ煙を吐いただけで、それ以上その事について触れる事は無かった。


「てか、お前ってキャバ嬢かと思ってたよ」


「はぁ?そんな訳ないじゃん。あたし、接客とかマジで嫌いだし、笑うのとか絶対に無理だから」


「そんな感じだな」


「初対面なのに、さっきから失礼だね」


苦笑しながら共感した俺を、柚葉は眉をしかめながら軽く睨んだ。


< 49 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop