群青の月
夢現に、ドアがそっと閉まる気配を感じた。


様子を窺おうとしても、重い瞼がそれを拒む。


最近は柚葉の事で悩んだり、これから先の事を考えたりして、頭を抱えてばかりで…


答えの出ない自問自答のせいで、酷く疲れているのは確かだ。


だから、目を開けられないのも、無理は無いのかもしれない。


枕元の時計を確認する気力も無かったけど、しばらくしてから目を閉じたまま手だけで隣にある温もりを探し始めた。


だけど…


程なくして、触れられるはずの距離にそれが無い事に気付いて、一気に頭と目が冴えた。


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