群青の月
「本気だから」
静かな部屋に響いた声が、ベランダから射し込む光の中に混じる。
開けた窓から流れ込んで来た風が俺の体を横切るように吹き、その直後に柚葉の髪を靡(ナビ)かせた。
「今までの関係があんな関係だったから、信じて貰えないかもしれない……。でも、俺は本気で柚葉の事が好きなんだ」
解れたはずの緊張感が蘇って来て、それを敏感に感じ取った心臓がざわめき始める。
だけど…
もう、後戻りは出来ない。
だって、この気持ちを抑える事も、柚葉に告げるのをやめる事も考えられないから…。
静かな部屋に響いた声が、ベランダから射し込む光の中に混じる。
開けた窓から流れ込んで来た風が俺の体を横切るように吹き、その直後に柚葉の髪を靡(ナビ)かせた。
「今までの関係があんな関係だったから、信じて貰えないかもしれない……。でも、俺は本気で柚葉の事が好きなんだ」
解れたはずの緊張感が蘇って来て、それを敏感に感じ取った心臓がざわめき始める。
だけど…
もう、後戻りは出来ない。
だって、この気持ちを抑える事も、柚葉に告げるのをやめる事も考えられないから…。