群青の月
優しい言葉が紡がれた後、再び目の前に差し伸べられた冬夜の右手。
「……だから、今度こそ自分で掴めよ」
あたしを止めていた理性が崩れていくのを感じながら、ゆっくりゆっくりと右手を伸ばす。
どうしようもない程のバカだって思う。
どうしようもない程に愚かだって思う。
だけど…
バカでもいい…。
愚かでもいい…。
だって…
やっぱり、差し伸べられたこの手を本気で拒絶する事なんて、あたしには出来ないから…。
優しく射し込む太陽の光の中、二つの手がそっと重なった――…。
「……だから、今度こそ自分で掴めよ」
あたしを止めていた理性が崩れていくのを感じながら、ゆっくりゆっくりと右手を伸ばす。
どうしようもない程のバカだって思う。
どうしようもない程に愚かだって思う。
だけど…
バカでもいい…。
愚かでもいい…。
だって…
やっぱり、差し伸べられたこの手を本気で拒絶する事なんて、あたしには出来ないから…。
優しく射し込む太陽の光の中、二つの手がそっと重なった――…。