群青の月
冬夜は、1年先の未来にもあたしを傍に置いていてくれるつもりなんだろうか…。


“未来”なんて、“不確かな場所”。


そこは、どんな方法を使っても見る事は出来ない。


そして…


汚れた街に堕ちて生きて来たあたしは、そんなものに希望を抱いた事なんて一度も無かった。


ウンザリするような“今日”を何度も何度も繰り返して、これ以上無いってくらいに汚れた自分の体を更に汚していく。


そんな日々を重ねて来たあたしには、やっぱりその不確かな1年後のイメージなんて湧かなかった。


だけど…


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