群青の月
「でも……ずっと体を売って生活するなんて、絶対に無理に決まってるじゃん?あの人はそのうち酒浸りになって、アルコールが抜ける時がなくなっていった……」


「それって、まさか……」


やっと口を開いた俺に、柚葉は相変わらず壁を見つめたまま嘲笑を浮かべた。


「たぶん、アルコール中毒だよ……。それは今も治ってないし、もう一生治らないと思うけどね。まぁ、あの人の事なんて、別にどうでもいいんだけどさ……」


諦め混じりに言った彼女の横顔は、母親にはもう何も期待していないんだって事を、どんな言葉よりも雄弁に物語っていた。


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