群青の月
18歳になった時、ネットで見付けた派遣会社に登録した。


その事を知った母は、あたしを見下すように見ながらせせら笑った。


「今更、バカみたい」


そう言った母に返す言葉なんて無かったし、正直に言えば同意する気持ちすらあった。


だけど…


それでもあたしは、出来るだけ体を売らなくて済む方法を取りたかった。


あたしの体がどうしようもないくらいに汚れている事は、他の誰でも無く自分が一番よくわかっていたけど…


いつからか膨らみ始めた嫌悪感に、もうどうしても耐えられそうに無かったから…。


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