群青の月

母親に体を売る事を強要され続けて来た柚葉とっては、それが出来なくなる事は致命的だとも言えるのかもしれない。


どんなに嫌な行為だったとしても、母親に金を渡す以上、彼女にはそうするしか道が無かったんだ…。


だけど…


俺が柚葉の時間を買うようになった事で、彼女の生活がそれまでと一転した。


それは一見喜ばしい事のように思えるけど、いつか元の生活に戻るつもりだった柚葉にとっては、大きな壁が待ち受ける事になる。


だから…


それを懸念(ｹﾈﾝ)した柚葉は、黙って姿を消す事を選んだんだろう…。