群青の月
バイトでも職安でも、冬夜が出掛けている間はとりあえず家事をする。


正直に言うと、今まではあんな母親と二人で暮らしていたから自炊は疎か、家事自体まともに熟(コナ)した事が無かった。


お陰で、初めてアイロンを掛けた時は冬夜のシャツに変な折り目を付けてしまって、彼に苦笑された。


しかも、料理なんて笑えない程に酷くて…


これまで包丁も火もほとんど使った事が無かったから、キッチンを悲惨なくらい汚してしまった。


そして、せっかく冬夜のパソコンでレシピを調べて作ったその時の炒飯は、失敗作の見本のような物が出来上がった。


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