群青の月
いつも通り夕食やお風呂を済ませた後、しばらくリビングで寛いでから冬夜と一緒にベッドルームに行った。


さっきの嬉しさがまだ胸の中に残っていて、幸せな気持ちのままベッドに入る。


「じゃあ、おやすみ」


「おやすみ」


冬夜に笑顔で返すと、彼は柔らかい笑みを見せながらヘッドライトを消した。


暗闇の中で密着する冬夜の体がいつもよりも少しだけ遠くに感じて、あたしは勇気を出してさりげなく彼に自分の体を寄せた。


だけど…


程なくして、冬夜はあたしを抱き締めている腕の力を緩め、僅かに体を離した。


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