群青の月
「お待たせ致しました」


店員のその言葉と同時に、注文した料理が次々と運ばれて来た。


テーブルに視線を遣っている柚葉は、その顔が少しずつ呆れ果てたようになっていく。


あっという間に料理が全て揃ったテーブルを前に、彼女が眉を寄せながら口を開いた。


「……あたし、絶対にこんなに食べられないんだけど」


「わかってるって。柚葉は、好きな物を好きなだけ食えばいいからさ」


俺は笑顔で頷いた後、切り分けた和風ハンバーグをヒョイと口に運んだ。


程なくして、柚葉もピザに手を伸ばした。


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