群青の月
「ごめん……」


顔に戸惑いの色を浮かべながら謝られて、どうすればいいのかわからなくなってしまった。


どうして謝るの……?


謝るくらいなら、あんなキスしないでよ……


頭の中では言いたい事が繰り返し響いているのに、相変わらず声に出す事は出来ない。


胸の奥が締め付けられるみたいですごく苦しいけど、こんなあたしを抱けないのは仕方ないのかもしれないと思った。


だけど…


それをわかっていても、本当は心から冬夜に抱いて欲しいと思っているから、やり場の無い感情に押し潰されてしまいそうだった。


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