群青の月
細いのに女らしい肢体に、思わずゴクリと唾を飲む。


恥ずかしいのか、柚葉の真っ白な肌がピンク色に染まっていく。


彼女は顔を逸らして、頬を真っ赤にしていた。


まだ柚葉の体に触れてもいないのに、全身の熱が体の奥底に集まっていくのを感じて…


その熱に侵された体のせいで、息すらまともに出来なくなりそうだった。


「綺麗だ……」


無意識に零した言葉に気付いたのは、柚葉が驚いたように俺を見つめながら目を見開いたから…。


「綺麗だよ……」


今度は意識的に言った後、そっと微笑んだ。


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