群青の月
行き先は、とりあえずあの河川敷に決めた。


「また、月が見たいな」


ふと笑った柚葉の視線に、俺も視線を絡める。


「あれはたまにしか見れない、って言っただろ?もしかしたら、季節的な事も関係してるのかもしれないし……。でもまぁ、せっかくだから明日の朝は早く出るか」


「うん」


「他にも行きたい所があったら考えとけよ」


「だから、別にないんだって」


ため息をついた柚葉に苦笑を返し、彼女の唇を塞ぐ。


それをキッカケに深いキスを何度も交わし、やっぱりいつものように柚葉を抱いた――…。


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