群青の月
あの河川敷に行った日の夕方から降り始めた雨は、3日経った今日もまだ止む気配が無い。


この三日間、ずっと頭上に広がっているのは濁った空。


そして、あの日から冬夜の表情もまた、どんよりとした灰色の空と同じように暗いままだった。


彼の様子に最初に異変を感じたのは、このレンタルショップで畑野って人と会った時だった。


冬夜は、どこか見下すように話し掛けて来たその男と、きっと何かあったに違いなくて…


恐らくそれは、あたしと冬夜が出会った日の事が原因なんだって事は、本当はもう気付いている。


だけど…


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