群青の月
体が宙に浮いたのは、メロディーが鳴り終わった直後だった。


「えっ、なっ……?」


突然の事に驚きながらも、目の前にある冬夜の顔を思わず見てしまう。


「じっとしてろ」


彼はそれだけ言ってから、リビングを出て脱衣所に入った。


状況が把握出来なくて戸惑っていると床に下ろされ、当たり前のように服が剥ぎ取られていって…


「えっ?なっ、何……?」


驚いたあたしは、やっと単語らしい言葉を発した。


すると、冬夜がほんの少しだけホッとしたように微笑んで、あたしの瞳を真っ直ぐ見つめた。


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