群青の月
「……アルコール、ちゃんと抜けたの?」


「さぁな。まぁ、別に大丈夫だろ」


気になって訊いたあたしに、冬夜はいい加減な答えしか返してはくれなくて…


いくらバカなあたしでも、飲酒運転は同乗者も責任を問われる事を知っているから、微妙に不安な気持ちが芽生えた。


「捕まっても知らないから。それに、あたしは罰金なんて払わないからね」


「いや、いくら何でも抜けただろ。そもそも大して飲んでねぇし、あれから何時間経ってると思ってるんだよ」


冬夜はため息をついた後、アクセルを踏み込んだ。


< 80 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop