群青の月
「……本当に大丈夫か?」
「大丈夫だってば。だから早く行って。遅刻するよ」
「……わかったよ。お前は昼からだっけ?気をつけて行けよ?」
俺は腑に落ちないままそう言って、柚葉に背中を向けた。
その直後…
「冬夜っ……!」
柚葉が俺を呼び止めながら、腕をグッと掴んだ。
不意の事に驚きながらも振り返ると、彼女が何かを言い掛けて口を噤んだ。
不自然な態度に首を傾げた後、今にも俯いてしまいそうな柚葉の顔を覗き込む。
その瞬間、柔らかくて甘い香りが鼻先をくすぐった。
「大丈夫だってば。だから早く行って。遅刻するよ」
「……わかったよ。お前は昼からだっけ?気をつけて行けよ?」
俺は腑に落ちないままそう言って、柚葉に背中を向けた。
その直後…
「冬夜っ……!」
柚葉が俺を呼び止めながら、腕をグッと掴んだ。
不意の事に驚きながらも振り返ると、彼女が何かを言い掛けて口を噤んだ。
不自然な態度に首を傾げた後、今にも俯いてしまいそうな柚葉の顔を覗き込む。
その瞬間、柔らかくて甘い香りが鼻先をくすぐった。