群青の月
ふと、頭の中を過ぎったのは、小さな違和感…。


その原因が何なのかわからなくて探るようにリビングをグルリと見渡せば、所々で物足りなさを感じた。


何だ……?


上手く理解出来ないまま、考えるよりも先に体が勝手に動き出す。


慌てていた俺は、持っていたペットボトルを落とした事にも気付かずに、もう一度ベッドルームに行った。


当たり前だけど、やっぱり柚葉の姿は無い。


途端に沸き起こった不安を必死に抑え込み、バスルームやトイレの中まで彼女を探してみたけど…


やっぱり、結果は同じだった。


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