群青の月
後悔なら、数え切れない程した。


だけど…


どんなに悔やんだって、あたしがした事は絶対に消えない。


冬夜は、『これから先の事を考えよう』って言ってくれた。


だから、一度はその優しさに縋ろうと思った。


何事も無かったかのように過ごす事は出来なくても、彼と一緒ならいつかは忘れられるかもしれないって思ったから…。


だけど、同時に気付いてしまったんだ…。


あたしは自分の事だけしか考えていないんだ、って…。


そして、優しい冬夜とは違うあまりにも利己的な自分が、心底嫌になった。


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