群青の月
翌日もその翌日も、何もする気力が無かった。


だけど…


ここにいれば、もしかしたら柚葉が戻って来るかもしれないと考えてしまうバカな頭が、俺の背中を強く押す。


家賃の高いこの部屋に住み続ける為には、きちんとした仕事を見付けるしか無かった。


そして、それが柚葉に繋がる事なんだと思えば、スーツを着て出掛ける事も出来た。


俺の原動力は、すっかり彼女になってしまっている。


そんな自分に、心底呆れずにはいられない。


それでも、俺はやっぱり、柚葉を待つ事でしか頑張る事が出来なかったんだ…。


< 834 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop