群青の月
「実は……」


その事を考えてぼんやりとしていたあたしは、話を再開したその声にまたハッとする。


頭の中では色んな疑問を抱きながらも、一先ず耳を傾ける事にした。


だけど…


話を聞いているうちに心臓がドクドクと大きく脈打ち始めて、相手の声が簡単に耳をすり抜けていった。


「……ですから、一度こちらに来て頂けませんか?」


最後にそう言われた後も、頭の中を整理出来ていなかった。


それなのに…


「わかりました……」


ほとんど無意識に、そう答えてしまっていた――…。


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