群青の月
電話を切った後に向かった先は、この街で一番大きな総合病院。


頭も心も整理なんて出来ていなかったけど、何故か行動に移していた。


だけど…


ここまで来て感じ始めた不安が、途端に大きくなっていく。


思わず、躊躇してしまった。


それでも心を煽る不安を押し込めるように深呼吸をして、少しだけざわめく院内に足を踏み入れる。


受付で電話で聞いた事を説明すると、ナースステーションに行くように促された。


あたしは、言われた通りにエレベーターで三階まで上がって、ナースステーションで声を掛けた。


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