群青の月
「アンタに……ちゃんと謝りたかったんだ……」


頭の中が混乱したままのあたしに、ポツリと落とされた弱々しい言葉。


どうすればいいのかわからないままだったけど、それに耳を傾けるように母を見ると視線がぶつかった。


「謝って済む問題じゃないのはわかってるつもりよ……。だけど、自分が死ぬってわかった時……真っ先に考えたのは、アンタの事だった。母親らしい事なんて、一度もした事がなかったのに……」


後悔の滲んだ顔で言われて、益々やり場の無い気持ちが大きくなる。


「ただ……最期に、アンタに謝りたかったのよ……」


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