群青の月
やっぱりどんな言葉を返せばいいのかわからないまま、いつものようにベッド周りを片付け始める。
朝から夕方までは派遣のバイトをして、その足でホスピスに訪れる事が日課になっている。
だけど…
母と会話をするなんて考えられなくて、ここに来るのはいつも面会時間が終わる30分程前だった。
「じゃあ……」
荷物を持ったあたしを、母が眉を寄せて見つめて来る。
「柚葉……。ごめんね……」
「別に……」
申し訳なさそうにも見える母から視線を逸らし、逃げるように病室を後にした。
朝から夕方までは派遣のバイトをして、その足でホスピスに訪れる事が日課になっている。
だけど…
母と会話をするなんて考えられなくて、ここに来るのはいつも面会時間が終わる30分程前だった。
「じゃあ……」
荷物を持ったあたしを、母が眉を寄せて見つめて来る。
「柚葉……。ごめんね……」
「別に……」
申し訳なさそうにも見える母から視線を逸らし、逃げるように病室を後にした。