群青の月
嫌いだ……


何もかも、大嫌い。


汚れた街も、淀(ヨド)んだ空も、人々の雑踏も、汚い自分(アタシ)も。


その全てが大嫌い。


もしも、この世に神様なんて呼ばれている怪しい存在が本当にいるのなら、あたしに魂と肉体を与えた事を恨んでやりたい。


生まれて来たくなかった……


生きている事を幸せだと感じた事は、今までに一度だって無い。


強制的に命を与えられて生かされている現実に、あたしは納得も出来ていなくて…


もういっその事、『皆死んでしまえばいい』とすら思うんだ――…。


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