群青の月
「トーフ?」


自分の部屋の前を通り過ぎて、いつものようにアパートの裏側に行った。


だけど…


いつもみたいに、トーフが段ボール箱から顔を出す事は無かった。


「トーフ……?」


不思議に思いながら中を覗き込むと、トーフと一緒にブランケットまで無くなっていた。


「トーフ!?」


あたしは大声で名前を呼んで、慌てて辺りを探した。


「トーフ!どこにいるの!?」


アパートの駐輪場や駐車場、更には近所の公園まで探しに行ったけど…


結局、トーフは見付からなかった。


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