群青の月
段ボール箱を持って部屋に入ると、途端に優しい香りがあたしを包む。
そうなるように仕向けているのは、他の誰でも無く自分自身なのに…
今は鼻をくすぐる香りが、いつもよりもずっと切ない。
トーフもいなくなった今、母を家族として認める事が出来ないあたしは、本当に一人ぼっちになってしまった。
“寂しい”って感情が、こんなにも苦しいものだなんて思いもしなかった。
温もりや愛を与えてくれた、冬夜…。
そして…
それを知ったあたしの心は、冬夜と離れる事で寂しさや切なさまでも覚えてしまったんだ…。
そうなるように仕向けているのは、他の誰でも無く自分自身なのに…
今は鼻をくすぐる香りが、いつもよりもずっと切ない。
トーフもいなくなった今、母を家族として認める事が出来ないあたしは、本当に一人ぼっちになってしまった。
“寂しい”って感情が、こんなにも苦しいものだなんて思いもしなかった。
温もりや愛を与えてくれた、冬夜…。
そして…
それを知ったあたしの心は、冬夜と離れる事で寂しさや切なさまでも覚えてしまったんだ…。