群青の月
あたしが冬夜と別れた事は、本当に正しかったんだろうか…。


寂しくなればなる程、あたしを嘲笑うかのように増幅していく後悔…。


冬夜の事を考えては、今にも彼の元に走り出してしまいそうな体を叱責する。


「冬夜……」


名前を口にしただけで溢れ出す、冬夜への想い。


彼と離れたら、色褪せていくのかと思っていたのに…


心に抱いた想いは、逆に大きくなっていくばかりだった。


どうすれば良かったの……?


過去を悔やんでばかりのあたしは、もうどうしたって前に進めない気がしていた――…。


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