群青の月
「ん……」


肌を覆う寒さに身震いをして、顔に当たっている光に眩しさを感じながらゆっくりと瞼を開けた。


その瞬間、正面にあった太陽を直視してしまって、反射的に眉をしかめる。


目を細めながら目の前に広がる明るい景色を見て、いつの間にか眠っていたんだと気付く。


慌てて時計を見ると、7時を過ぎた所だった。


煩いだろうからとエンジンを切っていたから、車内はすっかり冷え切ってしまっている。


吐く息の白さが、寒さを助長させた。


俺はエンジンを掛け、程なくしてコンビニの駐車場を後にした。


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