群青の月
冬夜とトーフと一緒に住むようになって、あたしはバイトを辞めてしまった。


まだ小さなトーフを置いて出掛けるのはやっぱり気が引けるし、何よりも不安だから…。


トーフがもう少し大きくなったら、近所で短時間のバイトでも探すつもりをしている。


あんな過去を持つあたしは、子どもを産んだり育てたりする事なんて絶対に考えられない。


だけど…


トーフはまるで自分の子どもみたいに思えて、ついトーフの事ばかり優先してしまうんだ。


そんなあたしの様子を見て、冬夜はいつも困ったように眉を寄せながら微笑んでいた。


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