群青の月
俺に散々鳴かされた柚葉が意識を飛ばした後、リビングにトーフを呼びに行った。


「トーフ」


「アンッ、アンアンッ!」


さすがにオモチャに飽きてしまったのか、ブランケットに包まっていたトーフが俺に飛び掛かって来た。


「アンアンッ!アンアンッ!」


「わかった、わかった……。悪かったよ……」


まるで抗議するように鳴き声を上げられた俺は、苦笑しながらトーフを抱き上げる。


「でも、たまにはいいだろ?昼間はいつもお前が柚葉を独占してるんだから、俺にも少しくらいは柚葉を独占させてくれよ……」


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