愛姫



「何だ」




「自分で歩け・・・」




ユアの言葉の途中でノディアが一瞬キスをした。




ユアの顔に熱が集まってくる。




「・・・・っ」




「お前は離すとすぐ何処かにいなくなる」




そう言って離さないノディア。




まだ夕日がキラキラ光る。




ノディアの栗色の髪がよりオレンジがかる。




「・・・」




思わず見とれる。




ユアは何も言わないでノディアにしがみついた。




ノディアは満足そうに笑う。




城の部屋に戻ってからは、ノディアから国のことを教えてもらっていた。




「なぜ学ぶ必要がある?」




「だって、いちよう王様の妻だし・・・知っておいたほうがいいかなって・・・」




恥ずかしそうに答えるユア。



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