愛姫
ノリクがバタバタとアリィーの中で暴れる。
「どうしたの?」
ノリクを離すとトタトタとユアのもとに走って膝の上にのぼった。
「あしょぶ。あしょぶ。」
キャキャとユアの膝の上で笑う。
「好かれているな。」
ノディアがクスリと笑う。
その笑顔を見てティノが咳込む。
「・・・なんだ」
ノディアがティノを見る。
「だってお前笑っ・・・」
「愛おしい者に微笑むのは当たり前だ」
ユアは顔が熱くなる。
「お二人はまだお子様いないのですか?」
アリィーが笑顔で問い掛ける。
その問い掛けにティノはふたたび咳込む。
「おい、アリィー!」
「良い。今はまだいない。いずれな。」
「・・・・」
沸騰しそうな顔を俯かせる。
しばらくすると、ノディアとティノは仕事だと出ていく。
アリィーがユアの隣に座った。
「お友達になってもらえるかしら」
ユアはコクコクと頷く。
「あのノディアをどうやって射止めたの!?」
サラに少しテンションが似ているな、とユアは思った。