愛姫
手には絵を描くのか紙と色鉛筆を持っていた。
「お絵かきするの?」
ユアがノリクに合わせてしゃがむ。
ノリクが嬉しそうに色鉛筆を渡してきた。
「ノリク、どうぶちゅかくの!!」
ぐるぐると絵を描きはじめた。
アリィーも入ってしばらく遊んでいた。
ノディアたちは遅くなるらしく、食事を先にすませた。
夜になってしばらくするとノリクは眠った。
待ってました、と言わんばかりにアリィーが話しの続きを催促してきた。
ごまかしながら話しをしている最中に部屋のドアが開いた。
「ユア、」
ノディアが不機嫌そうに部屋にカツカツと入ってきた。
「まあ、ノックもなしに入ってくるなんて」
アリィーの言葉はまるで無視だ。
ユアの両腕の掴んで抱き上げた。
「きゃ、ノディア・・・?」
「一緒に寝ないなど許した気はないが?」
いつもより少し低い声。
アリィーは楽しそうに見ていた。
「疲れた俺などどうでも良いのか?」
「違っ・・・」
ふるふると頭をふる。
「俺と一緒に寝るだろう?」
コクコクと頷くと、ふっとノディアが笑う。
「アリィー、邪魔したな。」
ユアを抱えてノディアは部屋を出ていく。