愛姫
「ノディア、自分で歩けます・・・それに疲れてるんだったらなおさら・・・」
廊下で使用人たちのチラチラと視線を感じる。
「・・・・」
ノディアは無視して歩き続ける。
用意された客室に入ってユアをベッドに転がす。
「・・・」
何か気に障ることをしたのだろうか。
重たい空気が流れる。
「・・・・・」
ベッドに入ってからノディアはユアの方すら向いてくれない。
「・・・ノディア・・・ごめんなさい・・・」
「・・・」
ノディアからの返事はない。
「ノディア・・・寝てしまったの・・・?」
クイクイと服を引っ張る。
「・・・・」
「・・・・。」
不安で涙が込み上げてきた。
「・・・っ・・・」
ノディアを起こさないようにベッドの端から足を下ろして起き上がる。
立ち上がろうとした瞬間にユアはベッドに引き込まれた。
「・・・どこに行く」