愛姫
ノディアは瞳を細めて笑う。
「・・・」
ユアもつられて笑みをこぼす。
・・・こんなに幸せでいいのかな・・・。
そう思いながらノディアの口づけに答える。
・・・
・・
・
「また来てね」
ティノたちに見送られてティノたちの国をあとにする。
「楽しかったなぁ・・・。」
小さくなる街を恋しそうに見つめるユア。
「そうか、また連れて来てやろう」
「・・・本当!!?」
キラキラと瞳を輝かせるユア。
「ああ」
ノディアが返事をする。
「約束!」
「ユアが望むならどこにでも連れていってやるさ」
ユアは笑顔でノディアに抱き着いた。
「ノディア、ありがとう」
「よい。」
すると、いきなり馬車がガタリ!!と大きく揺れた。
「きゃ!!」
ノディアはユアを抱きしめる。
「何事だ!」
ノディアが馬車から下りると馬をコントロールする兵士が一人血を流していた。