愛姫
「行きますよ」
「ひゃっ・・・ノディア様・・・おろしてください・・・・」
ノディア様に抱っこされた。
アロは目を見開いた。
ノディア様はユアの髪を撫でている。
「ノディア様・・・・なんで・・・」
「ユア、うるさいですよ」
「・・・・っ」
ノディア様に抱っこされたまま部屋を出た。
ものすごい姫候補の悲鳴に怖くなって目をつむった。
「ユアは弱虫だね、」
ノディア様は悠々と歩いていく。
長い廊下を歩いているとノディア様が口を開いた。
「朝食はとった?」
「ぃ・・・いえ・・・」
「じゃぁ、これから食べようか」
笑顔で言われた。
怖くて頷くことしか出来なかった。