愛姫



「・・・ユア、そんなに食欲があるのか?」




「何だか最近すぐお腹が空いちゃって」




ノディアもユアもただ空腹なだけだろうと考えていた。




しかし、数週間後ユアは自分の身体の変化に気がつく。




「・・・」




お腹の下が少し出ている。




ユアは一人湯舟の中でお腹を触る。




最近はこのお腹が気になって風呂も着替えも一人でしていた。




「・・・これって・・・やっぱり・・・」




仕事で寝る時以外あまり一緒にいることがなかったノディアのもとにユアは風呂から出て向かう。




「・・・」




仕事をしている部屋を覗き込む。




人がたくさん忙しそうに歩き回っている。




その人込みの中に揺れる栗色の髪を見つける。




ユアは走ってノディアのところに行く。




「ノディアッ・・・」



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