愛姫
クスクスと笑うノディア様。
「本当にユアは面白い。」
そう言うと顎に手を固定させた。
「ぇ・・・・?ノディア様・・・??」
「口づけも下手」
そう言って近づくノディア様の顔。
「ノディア様っ・・・止めてくださ・・・」
もう少しで唇が触れそうな時、部屋の扉が開いた。
「ノディア様!!!」
ノディア様は冷たく声のほうに顔を向けた。
ノディア様の側近の怖い人。
私が嫌いらしい。
いつも睨まれる。
「またユア様ですか、他の姫たちが嘆きますよ」
「うるさい。マヲ、用件を言いなさい」
ピリピリするノディア様。
「王がお呼びです」
ノディア様は無言で私を立たせると怠そうに立ち上がる。