愛姫



「解きます・・・私はノディア様の正妃なんかならない・・・」




小声で呟くように言う。




すると姫候補たちはクスクスと笑う。




「あら、意外と物分かりがいいじゃない」




「・・・」




私は俯いたまま黙っていた。




・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・





ノディア様が戦に行ったというのに慌ててもいないお城の中。




この世界にも争い事があるんだ・・・・。




そんな事を思いながら、池の中のノディア様のペットに餌をあげていた。




ペットは牙が大きい魚。




魚自体も大きい。




いつでも池の近くには餌が置いてある。




姫候補たちは見向きもしない。



< 31 / 229 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop