愛姫
怒り
カツカツと響く靴の音。
「ノディア様・・・!何故あのユア様にこだわるのですか!!?戦いの祝いの宴に呼ぶなど・・・」
「うるさい。マヲ。」
綺麗な栗色の髪が揺れる。
「・・・誰かっ・・・」
「・・・ユア・・・?」
ノディアは脚を止めた。
マヲは不思議そうに立ち止まる。
「・・・今・・・ユアの声・・・」
「そんなの聞こえましたか?」
ノディアには不思議な力がある。
ノディアは脚をはやめた。
姫候補たちの部屋のある塔に行く。
池の一角に姫候補の数人が固まっていた。
ノディアの存在に気がつくと姫候補たちは一斉に黄色い声を上げた。