愛姫
アロはマヲに逆らえなかった。
アロはユアの部屋に戻るとすぐ看病をはじめた。
苦しそうな荒い息が聞こえる。
ろくに食べてない身体に休まらない身体。
ユアの身体は弱りきっていた。
「ユア様、お水です。飲んでください。」
意識のないユアが水を飲めるはずがない。
口から溢れる水がこぼれた。
アロがいくら看病してもユアの意識は戻らない。
一日中アロはユアの傍にいた。
ユアの顔は真っ赤で熱い。
「ユア様・・・・・」
するとユアがうっすら瞳を開けた。
潤んだ瞳からは涙がこぼれる。
「・・・ア・・・ロ・・?」
「ユア様・・・!!」
「・・・ごめん・・・ね・・・・わ・・・たし・・・ごめ・・・ん・・・なさ・・・い・・・」